ごあいさつ:動物に携わってきたのは小学生に初めて飼い始めたバロン(親戚のドーベルマンと野良犬がかかってしまったミックス犬)からです
叔父が子犬を連れてきた作戦にまんまと乗せられて、私が飼いたいと駄々をこねて飼い始めました今考えると結構大変な犬でした。普段はよいのですが、食事が絡むとうなり威嚇します。何度もかまれました。最後にがんで亡くなる際もバロンは痛くてたまらなかったのでしょう、撫でた私を威嚇し、手を噛みました。そんな寂しい思い出もあります。
また高校生の時には、当時には県営公園内に存在した小規模動物園で犬猫200匹、ヤギ80匹、アナグマなどの飼育係アルバイトをしていました。ここでのアルバイトは本当にきつく、ほとんど食事と排泄の世話。糞だらけの巣穴をほふく全身して清掃したり、ヤギを全て場内へ脱走させてしまった時に、いつもは怖い奥さんが「仕方ないね」と優しく諭してくれて一緒に柵に戻すのを手伝ってくれたのも今となっては良い思い出です
その後、大学に入ります。地元の大学で当時のライフワークだったマウンテンバイク競技、自転車三昧の日々。自転車業界はフランスが本場だからとフランス語、文学専攻を選択しましたが、当時はバブル崩壊後の完全に不況モード。就職は先輩から休みがしっかりあって、ボーナスも大企業と同じと聞いていた、トヨタグループの運送系会社に就職を決めました。そうすれば好きな自転車レース三昧の日々を送れるはずだと目論んだからです。しかし卒業旅行のつもりで行った南仏の短期留学から少し変わった価値観と人生が始まったのかもしれません。
8年間のサラリーマン時代中、大きな会社ではなかったので、総務(経営、会計、売上管理、プログラミング、WEB、総会関係、組合対策、人事管理、トラブル対処)社会保険勤怠以外は一通りの事は体験させてもらえました。
そして大企業の下請けの定め、新社長が数年おきに変わることが良いほうに作用します。
ある日突然、変わったばかりの新社長から、介護とペットの新事業をやるからお前がペットの新規事業計画を立てなさいとの突然の辞令。
そして練りに練った事業計画はペットの介護事業に近いイメージで、ペットのケア、サービスを新規事業の核にして、4年間余り期間、犬のしつけ教室・ペットホテルのプロジェクトマネージャー、責任者を経験させて頂きました。
各専門学校の先生クラスのメンバーを引き入れ、総勢15人位のメンバーになったと思います。
彼らの仕事ぶりを見ながら特にしつけ教室については、犬はここまでコミュニケーションが取れるのか?と驚かされたの同時に、あわせて一部ですが日本の飼い主の問題意識の低さに疑問を感じてしまいました。
そのタイミングでお客さんから飼えなくなった犬を引き取り、自分でも彼らに聞きながらトレーニングをしてみることを始めました。犬のトレーニングを学ぶと犬の言葉が理解できます。そうなると今までの私たちや一般の飼い主が犬の気持ちを分かってあげていないことに少々がっかりしました。
ドッグトレーニングに入れ込んでいくにつれて事業のほうも拡大をし始め、組織としてキチンと体制を整えることが要求され私は現場よりの仕事ができないことがジレンマとなり始めました。そして一大決心。当時5倍の倍率だったワーキングホリデービザを取得したことで会社を辞め南フランスのドラギニャンをベースとして言語を学びながら犬のしつけ教室で技術、運営を学びました。短期留学の際から現地は犬の権利が進んでいると知っていたからです。
フランスではアマチュアが運営している犬のしつけクラブとプロが運営しているクラブと二つ存在します。プロだからレベルが高い、アマチュアだからレベルが低いということはありません。カリキュラム、資格は協会がしっかり管理しています。しかしながら当然そのクラブのレベルも色々と言えます。
初めはアマチュアの方が週に何回か行っているしつけクラブに通いました。正直このクラブはレベルも高く、2000年初頭でしたが、FCIのオビディエンス競技に一際力を入れていました。アジリティもそこで初めて見ましたし、年配の女性が持っているボーダーコリーも一際目立っていました。このクラブはシステムが良く、子犬の学校から初級、中級、競技クラスとステップアップがしっかりされていました。その仕組みは今のドッグスにも取り入れています。
そこからプロのクラブに行きリングという警備犬の要素がある競技の勉強にいき、アジリティに強いクラブにも学びなおして今に至ります
それからも数ヶ月単位では時々行っていますし、現地人脈も築き、現在も最新のテクニックを学びに渡仏しています。
今はドッグス知多にてインスタラクターである妻としつけ教室を運営しております。
日本もペットブームで犬を飼う方が非常に増えています。しかしヨーロッパと異なり、犬を飼うことに対しての歴史の浅さもあり、その飼い方、モラルは人それぞれです。
外国のことばかりもてはやすのはよくないのですが、やはりヨーロッパでは飼い主はある程度のルールがあり、犬を連れていろいろな場所に連れて行けますし、文化の中に溶け込んでいます。全てのヨーロッパ人が犬好きではなく、犬が嫌いな人もたくさんいますが、その中で犬がどうして共存できるかというと、やはり文化の中で犬を飼うことのルールが確立されされているからです。 それはネットなど多岐にわたる”情報”に惑わされて、犬本来の付き合い方が「人間の子供と同様に」という言葉を読み間違えた方々を増やして来た気がします。
私たちは約2000頭以上の問題行動を改善してきました、問題が悪化した結果、ご相談に見える方が多く、「問題の初期にお越し頂ければもっと容易に問題は改善できたのに」と思うことがしばしばです。
問題行動の初期には飼い主様の多くは「問題行動を問題と感じない」方が多く、今の日本ではここが一番の問題だと思うのです。
多くの犬は自己防衛のため警戒心が備わった動物です。時に彼らは警戒心から周りを気にし、テリトリーを作ります、外部に対して恐怖を感じる時間帯もあるでしょうし、時にハンティングの対象を狙いながら、犬や猫や車などを追いかけます。
そういった犬たちが何を考えているかを飼い主さんに伝え、飼い主さんが何をするべきかを伝えることが、私たちドッグトレーニングにたずさわるものの役割だと感じています。
方針:現代社会では犬は人に頼ってでしか生きてゆくことはできません。そういう意味でも犬は人の社会に溶け込めるように順応して行けることが最も必要です。その際に犬の一部の本能的な行動が社会に溶け込む上で難しさが出てきます。一方で当の犬は問題行動はしているつもりはありません。人間が問題行動と感じることは全て犬が誰かにコミュニケーションをとろうとしていることもあります(噛む:やめろ 吠える:かまえ!、あっちにいけ、など)
どちらせよ、飼い主は犬が何を伝えているのかを理解する力、犬に〇と×を伝えられることはある程度必要になります。
コミュニケーションの取り方は育て方そのものです。
教えることを放棄した結果、社会に順応できない犬を育ててしまう事が多くあります。そんな悲しい事例を作らないようにしたいと思って仕事をしています。
特に私どもは真剣に取り組みたい飼い主さんにできるだけのフォローをさせていただいております。たくさんの方がドッグスポーツなどで楽しまれています。頼って頂く方は拒まず、できるだけ答えるというのが私どものスタンスです。雰囲気や解釈、方針が合わない場合はもちろん返金、退会もご遠慮なくお申し出下さい。
好きでやっていることです。商売下手だともいわれますが気持ちよく、一生懸命に仕事をしたいと思っています。